射影幾何における Staudt 代数

一般に次元が 3 以上の射影空間は Desargues 性が成り立つ(Desargues の定理). 射影平面においては常に成り立つとは限らないが, 本稿では Desargues 性を仮定する. このとき, Staudt 代数と呼ばれる斜体を考えることができるので, それについて述べる.

なお, 特に断りがない限り, $n$ 次元射影空間の全空間を $P_n$ で表す.

目次

  1. 用語集
  2. Desargues 性と Desargues の定理
  3. 配景写像と射影変換
  4. 四角形性六点
  5. Staudt 代数
    1. 和の性質
    2. 積の性質
    3. 分配律の証明
  6. 係数体
  7. Pappus 性と係数体の可換性

参考文献

  1. 秋月康夫, 滝沢精二 : 復刊 射影幾何学, 共立出版 (2011)
  2. 瀧澤精二 : 幾何学入門, 復刊 基礎数学シリーズ(4), 朝倉書店 (2004)
  3. 寺阪英孝 : 射影幾何学の基礎, 共立出版 (1947)